皆さんは「安心・安全な福祉サービス」について利用者・家族・職員のそれぞれの視点に立って考えていますでしょうか?
今回は利用者、家族、職員のそれぞれにとっての安心・安全な福祉サービスについて知っていただければと思います。
利用者にとっての安心・安全な福祉サービス
福祉サービスの利用者は、なんらかの心身の障害があることにより自分の思いを他者にうまく伝えられないことがあります。そのような状況であっても自分の思いが反映されたサービスを受けられることが安心・安全につながります。
また、サービスが均質であるかも大切です。
例えば、食事介助を受ける利用者は自分の好きなものが食べられるかどうかより、どの職員も自分のペースに合った介助をしてくれるかの方が気になっているはずです。
職員の介助方法にバラつきがあると、本来楽しいはずの食事や入浴が不安で避けたい日課になってしまいます。
その為どの職員の介助を受けても、同様の均質なサービスを受けられることが安心安全につながります。
家族にとっての安心・安全な福祉サービス
サービスの種類などは広く認知されるようになってきましたが、実際の食事介助や入浴介助などの提供方法に関してはまだあまり知られていないことが多いです。
利用者に転倒や骨折、誤嚥などの事故や過誤が起こると家族はどのような手順で介助を行ったのか、その後の対応を知りたくなると思います。
その際、職員に説明を求めたときに具体的な説明がないと不信感を持つ場合があります。
業務手順書や記録をもとに具体的なサービスと記録を提示できると、実施されたサービス内容もわかる為安心することができます。
職員にとっての安心・安全な福祉サービス
皆さんの職場では「〇〇さんのやり方を見て覚えてね」と言い指導していませんか?
最近では、利用者の重度化とニーズの多様化からそのような教育手法は現実的ではなくなってきています。
職場に適切な業務手順書を整備し、それをもとに組織で定められたやり方を覚えるよう指導する必要があります。
最後に
私が勤めている施設でもサービスの均一化は出来ていないと感じています。実際には難しいところではあると思いますが、利用者・職員を守る為にも上記の3つの視点から安心・安全なサービスを提供できるようにしていってくださいね。